
「SDGsってよく聞くようになったけど、よくわからない。学校や会社で恥ずかしくないように概要をざっくり知っておきたい。」というお悩みを解決するぞ。
今回は目標2「飢餓をゼロに」の解説!
SDGsとは、人間のため・地球のため・繁栄のための開発目標です。
「誰ひとり取り残さない」を理念に、17の目標を掲げています。
SDGsって?そもそも社会問題ってなんなの?という人はまず「【SDGsにそって解説!】世界にはどんな問題があるのか」の記事からどうぞ。
【目標2 飢餓をゼロに】飢餓・栄養不良→持続可能な食料生産

目標2のポイントは3つです。
- とにかく飢餓をなくす
- その上で栄養もきちんと取れるようにする
- 上記を達成するために食料生産者の所得倍増&生産性・生産量の向上&土の改善&動植物の遺伝的多様性の維持→持続可能な食料生産
簡単な理屈ですよね。
世界中で飢餓をなくして栄養をきちんと取れるようにしたい。
そのためにはつくる人と土地が必要。
つくる人と土地を維持するためにつくる人の所得の改善と土をずっとつかえる状態に保つ必要がある。
天災にも負けないように生産性と生産量も向上させていこう!
遺伝子の保護でたくさんの種類の動物・植物がいればあらゆる状況に適応することができるよね!
ということです。
〈詳しいターゲットはこちら〉

そもそもなぜ飢餓が起こるの?

世界では26億トン以上の穀物が生産されています。
これは77億9500万の世界中の人たちが食べるのに十分な量が生産されていることになります。
それにも関わらず、イエメン、南スーダン、ナイジェリア北部は壊滅的なレベルの飢餓に直面しています。また、今後アフガニスタン、シリア、レバノン、ハイチなどにも飢餓が急増するとWFPが発表しています。(WFPニュース2021/03/23)
飢餓の原因はさまざまあります。
- 長期的原因
- 地球温暖化による異常気象
- 国際市場に翻弄されるモノカルチャー経済
- (主に途上国の)食料の生産性の低さ
- 運搬や衛生環境などインフラの未整備
- フードロスの廃棄の際に排出される温室効果ガス
- 短期的原因
- 紛争
- コロナウイルスの経済的ショック
- サバクトビバッタの大量発生
世界全体でみたら十分に食料は生産されているのにも関わらず、食料を届けること・保存すること・(国、企業、個人単位で)買うことができない状況があり、6億9000万人が飢えに苦しんでいるのです。
(出典:ユニセフ「世界の食料危機55カ国で1億3,500万人紛争や気候変動が主要因」)
(出典:WFP「FAOとWFPは20か国以上での急性の飢餓の急増を警告」)
(出典:gooddo「世界で増え続ける食糧問題。飢餓による子どもたちへの影響とは」)
(出典:ハンガー・フリー・ワールド「世界の食糧事情」)
【飢餓をゼロにするために】日本の取り組み・世界の取り組み
では、飢餓をゼロにするために各国がどのような対策をしているのかみていきましょう。
ここでは民間企業の取り組みを紹介します。
日本の取り組み 三井製糖

日本からは三井グループの三井製糖を紹介します。
みなさんもお砂糖などの商品でお世話になっている企業だと思います。
砂糖の原料である「サトウキビ」は効率よくCO2を吸収する植物であり、枝葉や糖分の少ない部分は畑に還元されるため土壌を豊かにします。
⇨地球温暖化対策、土壌の改善
2013年からは「サトウキビ増産プロジェクト」と称し、技術開発を行い、日本国内やタイでの平均収穫量を1.2倍に増やしました。(2015~2018)
⇨生産性・生産量向上、生産者の所得向上
製造過程で出る糖汁を絞った後の茎はバガスと呼ばれ、バイオ燃料の原料なります。原料糖工場(サトウキビから原料糖までをつくる工場)ではこのバガスを燃料とし、さらに地域にも電力を供給しています。
⇨地球温暖化対策
(出典:三井製糖「さとうきびと地球環境」「CSR報告書2020」「CSR報告書2019」)
(出典:農林水産省「17の目標と食品産業とのつながり:目標2に対する取組」)
世界の取り組み ダノン(DANONE)ーフランス
日本ではヨーグルトでおなじみのダノン。
ダノンは企業の利益のみでなく社会貢献も同時に果たすべきという考えを示したパイオニアです。
1972年にはすでに当時のCEOアントワーヌ・リブーが「社会の発展なくして、企業の成功はない」というデュアル・プロジェクトと呼ばれる企業理念を掲げており、社会や環境に配慮した「良い会社」の証であるB Corpを取得しています。
ダノンは以下さまざまな取り組みを行なっています。(めちゃくちゃたくさんあるので気になるところがあったら調べてみてください)
- 栄養失調・栄養不良の問題
- 新興国の子ども向けの栄養強化製品
- 妊娠中、授乳中の女性と3歳未満の子どもの栄養サポート
- 特別なニーズを持つ人々(アレルギー・成長障害など)と高齢者の栄養サポート
- 低所得者層が安全な水や栄養にアクセスできるための社会企業家支援
- 持続可能な食料生産システムと回復力のある農業
- ダノンのサプライチェーン内の小規模農家の収入の増加と労働条件の改善
- 「Livelihoods Funds」による環境保護→異常気象の抑止→農家の持続可能性向上
- 多様性の維持と持続可能な農業
- One Planet Business for Biodiversityの開始、生産現場の生物多様性意識向上
- フランスやアメリカでの持続可能な農業の促進
(参照:ダノン「SDG2 ZERO HUNGER」)
(参照:ダノンジャパン「One Planet. One Health」)
きちんと情報を得て、私たちが三井製糖やダノンの商品を買うということも、活動を応援するひとつの手段です。
しかし、このようなSDGsに対して意味のある事業をする企業がある一方で、グリーンウォッシュやSDGsウォッシュと言われるような「やっているように見せているだけ」の企業があることも事実です。
賢い消費者として、ブランドイメージやふわふわした言葉に騙されないようにしたいですね^^
【Zero Hunger】もし世界の飢餓がゼロになったら

もし世界の飢餓がゼロになったら、世界の6億9000万人の人々が飢えから逃れ満足に食事を取ることができます。ーその内の3億8100万人は同じアジア人で、2億5000万人はアフリカ人です。
もし世界の飢餓がゼロになったら、5歳未満の1億4400万人の子供が健やかに育つことができます。
もちろん環境問題などSDG2に関する問題の改善はあなたにもいい影響をもたらすでしょう。
そして、食に関し深く考えることは私たちが日々いただいているごはんがどこから来たのか、どのような命をいただいているのかを再考することにつながり、人や生き物を思いやる社会への一歩になると思います。
(参照:国連「Goal 2: Zero Hunger」)
【SDGs 目標2 飢餓をゼロに】自分にできること
SDGs「目標2飢餓をゼロに」の大まかな概要はわかりましたね。
ここまで来たら

問題が何かはわかったけど、個人でできることってなんだろう??
と思うはず。自分にできることは「【SDGs 取り組み方】開発目標2飢餓をゼロに【個人でできること】」を参考にしてみてください^^(作成中です!少々お待ちを!)
他の問題も知りたい!という人は「【SDGsにそって解説!】世界にはどんな問題があるのか」からどうぞ。
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